☆日 時 2017年6月9日(金) 19:00~21:00
☆場 所 新京都センタービル 5階 会議室
☆参加者 6名(吉田師範、大橋、池尾、西村、三浦、杉山)
☆内 容 「ビジネスメール文書のマナー」
進行指導:杉山
◎水無月6月。6月末頃には神社に「茅の輪」が作られます。茅の輪は、茅やススキで作られていて、半年分の厄払いの意味があります。この茅の輪をくぐるときに、“水無月の夏越しの祓いする人は千歳の命延ぶというなり”・・・と唱えると良いらしいです。
茅の輪くぐりは、まず輪の前で一礼をして、左足からまたいで左に1周、次に右足からまたいで右に1周、最後にまた左足から左に1周して、前に進んでおまいりします。
茅の輪をくぐって、さぁ半年新たな気持ちですごしまひょ。
◎本日の鍛錬は、ビジネスメール文書のマナーです。いまやメール無しでは仕事にならない日常ですが、意外と自己流で使っていませんか。後輩・部下へしっかり指導できる私になりましょう。
あたりまえのことですが、Eメールのメリット・デメリットから
★メールのメリットは①パソコンさえあれば手軽に送受信できる。
②送信から受信までの時差がごくわずかである。
③時間を選ばないので、相手の都合を考えずに連絡しやすい。
④受信したメールは必要な時に読める。
⑤エクセルやワードなどのデータを送信することができる。
⑥送受信の履歴が残るので、履歴を追うことができる。
⑦一度にたくさんの相手に送信することができる。
★メールのデメリットは
①パソコンが無ければ利用できない。
②深刻な話題、重要な文書などの場合、メールでは失礼にあたる場合がある。
③画面で読むため、長文を書くのには向かない。
④簡潔な文書のため、ニュアンスが正確に伝わらず、誤解が生じることもある。
⑤受信者が受信操作を行わない限り、手元にはメールが届かない。
⑥内容を盗み取られる場合がある。
では、ビジネスメール文書を書くためのルールから
(1)件名(タイトル)は簡潔に分かりやすく書こう・メールを受け取った相手は、まず件名を確認します。大量のメールを処理しなければならないような多忙な人に、件名が明確でないメールを送信すると、読まれないで捨てられる恐れもあります。
・また、メールの受信者は、受信リストに並んでいる件名と送信者の名前を元にメールを開く優先順位をつけています。そのため、相手がメールを開かなくても分かるように、件名は本文の内容を簡潔に分かりやすく書きましょう。
◆件名は短く具体的に書く
件名が長すぎると、受信リストに表示される際に末尾が切れてしまい、尻切れトンボになり、肝心な内容が伝えられなくなる恐れがあります。件名の文字の長さは、おおむね“20文字”までとします。また、件名は簡単明瞭にして理解容易であるように心がけてください。
もし、件名に困った時は、先に本文を書き、本文を書き終えたところで、文章全体を見渡せばおのずとメールの要点が見えてきます。その要点を短くまとめ、件名欄に記述するようにしましょう。
悪い例 | 良い例 | ポイント | |
打ち合わせの件 | 4月10日(金)午前10時の打ち合わせの件 | 日付が不明ではダメ | |
山田さんへ | 「~のご連絡」等 | 名前は宛先で分かるので、用件を書くこと | |
ご報告 | 納期・価格決定のご報告 | 内容を明記すること | |
システムアップの作業のため、社内メールは8月1日は使えません | 8/1は社内メールが使えません | タイトルの長いのはダメ 用件を端的に伝えることが大切 |
◆「何の」用件なのかを書く
「○○会議」「○○案件」「○○新製品ご案内」などのように、“何に”ついての用件なのかをイメージできるような言葉を入れましょう。そうすることで受け取った人が行動しやすくなります。
◆「いつの」用件なのかを書く
「第3回」「No.5」「6月1日」「6/1」などのように、期日や回数、号数などを入れることで、“いつのもの”かが特定しやすくなります。
◆「どうしたいのか(概要)」を書く
「~のお願い」「~のご連絡」「~のご報告」「~のご提案」などのように、メールを送信することで、“何を伝えたいのか”“相手に対してどうしたいのか”を明記します。そうすることで、受け取った相手は、メールの概要を大まかにつかんでから、メールを読むことができます。
◆件名に「Re」を複数使用しないようにする
何度も相手とメールをしていると、Re:Re:Re・・・といくつもREが重なってきます。相手に対して失礼であるだけでなく、手を抜いていると思われかねません。Reが重ならないよう、3回目以降は書き直すようにしましょう。
【Reを使用した例】
件名:10/1 お伺い予定の連絡
(返信タイトル)件名:Re:了解しました。(お伺い予定の連絡)
◆「重要」「緊急」「情報」などのキーワードを入れましょう
件名の冒頭に“重要”“緊急”“情報”などのキーワードを入れることで、相手に見てもらいやすくなります。
ただし、頻繁に“重要”“緊急”を使っていると、本当にそうであるとき信用してもらえないことになりかねません。乱用は控えましょう。
(2)ビジネスメールの定型フォーマットを知りましょう
・ビジネス上で使用されるメールは、一般的に次のような形式になります。
①宛 先(+件名も必ず明記)
②書き出し
③名乗り
④本文(用件)
⑤結 び
⑥署 名
◆宛先の書き方
宛先は、受信メールの宛先に書いてあるから本文中にはいらないという意見もありますが、ビジネスメールの場合、個人で使用しているアドレスとは限りません。確実に相手に伝わるように、本文中にも宛先を書きましょう。
【特定の宛先宛】
“所属のない個人宛の場合”
(例)山田 太郎様、佐藤 花子様
“会社に所属する個人宛の場合”
(例)株式会社 山田商事
人事部 山田 太郎様
【複数の相手宛】
“特定のグループに所属する全員に出す場合”
(例)広報担当者各位、報道関係者各位
“複数のグループ等にまたがって出す場合”
(例)教育改善プロジェクト関係者各位、番組制作関係者各位
◆書き出しとして
仕事相手に | いつもお世話になっております。 貴社ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。 ますますご健勝(活躍)のことと存じます。 いつもお引き立ていただきありがとうございます。 いつもお手数をおかけしております。 ご無沙汰しております。 先日はお世話になりました。 先日はお疲れさまでした。 先日はご馳走さまでした。 お久しぶりです。 お変わりございませんか。 |
数日前に会った相手先へ | 先日は、お付き合い下さり、誠にありがとうございました。 |
しばらく会っていない相手先へ | ご無沙汰ばかりで申し訳ございません。 |
会ったことのない相手先へ | 突然のメール、失礼いたします。 |
連絡した理由を伝える | ○○様よりメールアドレスを教えていただき、ご連絡いたしております。 |
◆名乗り
あなたが何者かを名乗りましょう。あなたが企業に所属しているのであれば、宛先と同じように、組織名と所属部署、名称を書きましょう。送信者欄に表示されているので、名乗りをしないで、本文に入る人も多いですが、誰からのメールかが分かり、スムーズに読んでもらうためにも名乗りをすることが望ましいです。
(例)株式会社金閣商事 営業部(営業課)の一条でございます
◆本文(用件)
何よりも分かりやすく書くことがポイントです。
簡潔、ていねいに伝えましょう。
◆結びとして
仕事相手に | 何卒よろしくお願い申し上げます。 どうぞよろしくお願い申しあげます。 ○○様によろしくお伝え下さいませ。 ご用件のみにて失礼いたします。 あしからずご了承下さいませ。 お詫びまで。 お知らせまで。 ご連絡まで。 |
初めての相手に | まずはごあいさつまで。 |
後日連絡が必要な場合に | (それ)では、決まり次第ご連絡させていただきます。 (それ)では、またご連絡いたします。 (それ)では、分かり次第ご連絡させていただきます。 |
返事が必要な場合 | ご返信をお待ち申しあげております。 お手数ですが、ご一報のうえ、ご返信をお願い致します。 恐れ入りますが、ご確認のうえ、ご返答をお願い申し上げます。 恐縮ですが、至急、ご返信をお願い致します。 お手数ですが、○月○日(○曜日)午前中までに、ご返信賜りますよう、お願い申し上げます。 |
◆署 名
メールでは“署名”と呼ばれる発信者の氏名やアドレスが入った文字列をメール文の最後につけるのが一般的です。
【社外署名の場合】
社外メールの署名の形は、決まっているわけではなく自由ですが、最低限、次のような項目は入れておくほうが良いです。
●会社名 部署名
●氏名(氏名が読みにくい場合は仮名を)
●メールアドレス
●郵便番号、住所
●電話番号、ファックス番号
【社内署名の場合】
社内向けのメールには、会社の住所や電話番号を記載する必要はありません。
それよりも相手が連絡しやすいように、内線番号などを記載しましょう。
●部署名
●氏 名
●メールアドレス
●内線番号
さぁ、練習してみましょう。
まずは各自でお礼メールをルールに沿って作成し、次にグループで相談して、発表しましょう。・ 株式会社祇園産業、営業部 営業一課の縄手太郎さんから、 株式会社金閣商事、営業部衣笠課長へお礼のメールを出す。 (内 容) 金閣商事の新商品「△△」PRのために、祇園産業へホームページ作成の注文をいただいた。祇園産業として、金閣商事様との取引が出来たことへの喜びのお礼と、 取引に際しての覚悟(姿勢)について記述する。 (祇園産業のデータ) 株式会社祇園産業:〒600-8888 京都市下京区京都駅前1-1 電話番号 075-351-1234 ファックス番号 075-351-1235 Email:Tnawate@gion.co.jp 担当者:営業部 営業一課 縄手太郎 |
①宛 先(+件名を明記)
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②書き出し
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③名乗り
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④本文(用件)
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①結 び
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②署 名
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★本日の営業道場での学び:Eメールによるコミュニケーション力を鍛えるうえでのポイントとして、
①誤解のないように書く
②読み手に合わせた文書を書く
③文章は、「削って」修正していく
④人に読まれる文章を書く
この4点にプラスして、最近では、⑤外国語でもきちんと書く・・・として、ビジネスで通用する書き言葉の英語を使えることも必要となってきています。
★次回の営業道場は、7月14日(金) 19:00~21:00です。
★場所は、新京都センタービル 5階 会議室です。
★内容は、「ほめて部下を育てる~~~部下の“やる気”を引き出すコミュニケーション」