スケジュール

京都道場報告

営業道場報告書 NO.124

☆日 時  2016年8月5日(金) 19:00~21:00
☆場 所  新京都センタービル 5階 会議室
☆参加者  6名(吉田師範、大橋、倉本、奥村、三浦、杉山)
☆内 容  「お客様の願いと営業マンの思い」
       進行指導:杉山

◎葉月8月。8月1日の“八朔(はっさく):祇園町では正装の芸舞妓が芸事の師匠やお茶屋をあいさつに回り、日頃の感謝を伝える儀式”に始まり、6日(広島)、9日(長崎)の平和記念日、今年から設置された祝日11日の“山の日”、お盆に大文字焼き・・・など、多彩な行事のある月です。何よりも4年に1度のオリンピック観戦で、寝不足の方もいらっしゃるのでは・・・・。
とにかく「えらい暑おすなぁ・・・、8月7日は暦の上では“立秋”どすけど、どなた様もお身体おいといやっしゃ」。

◎本日の鍛錬は、「お客様の願いと営業マンの思い」について意見交換しましょう。

■まずはウォーミングアップを兼ねて、
次の文章を一読されて、考えてみましょう。

 最近思うんですが・・・。
結局、客と営業マンは騙し合いの関係だとも思うんです。時々敵同士じゃないかとも思う時もあります。だって、こっちは少しでも高い商品を数多く売りたいですし、あっちは少しでも安くて最低限のモノを買いたいですよね。そこを何かと理屈をつけて押したり、引いたりしているように感じるんです。どう説得するかということに終始していると思います。

 課長や先輩たちが「お客様に役立つ営業」という言葉を使っていますが、本心で思っているんですかね。なんか格好をつけすぎているんじゃないですか。実態は、契約に結び付きそうな人を狙って、言いたいことも我慢し、おべんちゃらも言って適当に持ち上げているんじゃないでしょうかね。それをごまかすために、「お客様への役立ち」と言っているようにしか思えません。

 少し話が違うのですが・・・、この間経理の同期に、“丸角たちって良いなぁ・・・、営業マンは多くのお客様に出逢えるだろ。色々と勉強にもなるだろうし、社内の人たちとは違う世界も見えるだろ・・、俺たちなんかいつも同じ人としか話出来ないんだ”・・・羨ましいと言われました。そう言われて、“まぁ、色々だよ”・・・と、適当にしか応えられなかったんです。それはきっと、今取引している客にそんな素敵だと思える人なんかいないからだと思いますし、相手から勉強させてもらえたという経験がないからでしょう。
社内や客に尊敬できる人がいないというのも寂しいですね。

なんだか、営業って楽しくない仕事だとつくづく思ってきてしまいました。


◆この丸角さんの会話に共感できるところは?
 ・お客様と営業マンは立場が違う。(少しでも安いモノを買いたいと、少しでも高い商品を売りたい)

◆丸角さんの問題だと思うところは?
 ・営業は説得するもの。
 ・営業は楽しい仕事ではない。
 ・社内や客に尊敬できる人などいない。

◆そんな丸角さんへアドバイスするとしたら・・・。
 ・営業は、説得では納得してもらえるように商談することで、買っていただける。  
  そのためには、信用・信頼づくりが大切。
  営業マンの使命でもある「お客様の欲しいモノを聞き出してくる」工夫。
 ・営業が楽しくなるためには、「五惚れの精神」。

■では、お客様の願いと営業マンの思いを考えてみましょう。
先の事例にもあるように、営業マンは少しでも高く売りたい、お客様は少しでも安く買いたい。
営業マンはもっと少しでも多く買って欲しい、お客様は必要なモノや必要な量だけ買いたい。
営業マンは自分だけと付き合って欲しい、お客様は複数の営業マンから情報を得たい。

では、お客様は一体どんな営業マンと深く付き合いたいのでしょうか?



◆お客様はこんな営業マンと深く付き合いたい
 ①打ち解けた話しやすい雰囲気を作ってくれる。
 ②自分の話をよく聞いてくれる。
 ③話した内容を整理してくれて提案してくれる。
 ④わかりやすく、丁寧に説明してくれる。
 ⑤親切で色々と気を廻してくれる。
 ⑥メリットとデメリットをきっちり説明してくれる。
 ⑦競合他社の批判をしない。
 ⑧無理に結論を迫らない。
 ⑨必要以上に電話や訪問をしない。
 ⑩感動を与えてくれる。

◆お客様はこんな営業マンと付き合いたくない
 ①営業マンから決断を迫る電話が頻繁にかかってくる。
 ②締切だからなどと言って決断を急がせる。
 ③契約を貰えないと会社に戻れないからと言って情に訴える。
 ④自分の意見を一方的にしゃべり、丸めこもうとする。
 ⑤メリットばかりを並べて、デメリットの説明をしない。
 ⑥競合他社の悪口を言ってけなす。
 ⑦人の話を聞いていない。
 ⑧提案する商品のメリットがわかりにくい。
 ⑨突然電話をしてきたり、訪問して来る。
 ⑩何度断っても訪問して来る。

※上記の「お客様がして欲しいセールス」と「して欲しくないセールス」の10項目を
 自身の現状はどうか?・・・チェックしてみてください。



★本日の営業道場での学び:「話すこと」と「聞く・聴く・訊く」の基本スキルを磨き、
 まずはお客様を理解してから、自分を理解してもらうこと。

✿聞き上手の評価をしてみましょう。
評価は ○ △ × でやってみてください。

チェック項目自己評価相手評価
聴く姿勢・視線は
うなづきや相槌、驚き、ほめるなどは
不明点を訊く聞き方は
オーム返しやペーシングなどは
ほめて感想を述べることは
要約する、確認するなどは
共感する点は


★次回の営業道場は、9月9日(金) 19:00~21:00です。
★場所は、新京都センタービル 5階 会議室です。
★内容は、大橋さんからの発表で、「営業の付加価値」について です。

営業道場報告書 NO.123

☆日 時  2016年7月8日(金) 19:00~21:00
☆場 所  新京都センタービル 5階 会議室
☆参加者  6名(吉田師範、町田、西村、倉本、奥村、杉山)
☆内 容  「“営業なんてやりたくない”後輩丸角さんのつぶやき」
       進行指導:杉山

◎文月7月。京の都に祇園囃子音が響く時季がやってきました。
祇園祭:疫病退散を祈る八坂神社の祭礼です。元は、平安京に疫病が流行した9世紀、大内裏の南側に作られた神泉苑で、疫病の原因とされた怨霊を鎮めるために御霊会を行ったり、66本の矛を立てたのが始まりのようです。
7月の1ヶ月間、神輿と山鉾による様々な神事や行事が行われます。
昨年より復活した前祭(17日)、後祭(24日)に神輿の「先触れ」として、昼間に山鉾巡行が行われます。今年は幸いにも日曜日の巡行ですから、是非ご覧ください。

◎本日の鍛錬は、営業の基礎・基本テキスト(p15 p16)にもある、「営業の思い込み・思い違い」について、別紙ワーク事例から学ぶことにしましょう。

■事例:後輩丸角さんのつぶやき“営業なんてやりたくなかった”(別紙ワークシートを参照、一読してください)

◆この事例から、後輩丸角さんへの指導・アドバイスを考えてみましょう。

✿丸角さんの問題となる発言や視点、考え方や姿勢は?
①僕って営業に向いてないんです
②話し下手で、お世辞のひとつも言えないし
③先輩のように「立て板に水の如し話す」なんかできるわけが無い
④買ってもらうためにペコペコと頭を下げるなんて嫌
⑤技術屋だったから、営業の経験も知識もないです
⑥人間関係をつくるのに時間がかかりますよ
⑦先輩のように、高等テクニックを駆使できる日がいつ来るか・・・何年も先です
⑧営業センスがない
⑨お客と会うのももう嫌になっています



✿基礎・基本テキストからのアドバイスです。 
「営業の思い違いは、今すぐ改めなさい!」
①私は、「営業に向いていない」のではないか?
・向いているかわからないので、2~3年やってみたら・・・如何でしょう。
・営業、ビジネス、人生は、「向き不向きではなく、前向きか、後ろ向きか」の違いです

②営業は「難しいもの」だと思う
・難しいことをやるのが営業だと思い込んでいませんか?
・難しいという言葉を、言い訳、やらない理由に使っていませんか?
・易しい(あたりまえ)のことをしていますか?

③「人間関係づくり」は時間がかかるものだ
・受け身で待っている状態では時間がかかるのは当然です
・「出逢いは一瞬 つきあい一生」の姿勢で努力していますか?

④私は、「知識や経験」が劣っているから売れない
・知識や経験はあるほうが良いです。勉強、訓練しましょう
・営業では、「気づき」と「スピード」が決め手となります

⑤私は、「上手に話ができない」から売れない
・上手に話ができるほうが良いです。練習しましょう
・営業で大切なことは、上手に話を「聞く、聴く、訊く」ことです
・喋り上手は自己満足、聞き上手は相手満足です

⑥営業で、「トップ(優秀)セールス」は、多くの時間を働いている
・トップセールスのほうが楽をしています
 苦戦している営業のほうが、多くの時間とエネルギーを使っています
・なぜなら、トップ(優秀)セールスは、「呼ばれて」訪問します
 苦戦セールスは、「無理にアポイントを取って」訪問します

⑦私は、お客様を「説得」出来ないから売れない
・お客様が「納得される」と売れます
・売ろうと思ったら「売れない」けれど、役立とうとする熱意と効動があれば、
 必ず「売れます」
(効動とは、効果的な動きの意味です)
※最後に「センス」は磨くものです。(多くの経験により磨きあげられるものです)

■次に営業マンとして働く意義について考えてみましょう。(別紙ワークシートで、大切にしたい言葉を選んでください)
◆まず86項目から、15項目程度にしぼり、さらに7項目程度に、最終的には3項目に
 絞ってください。そして、その3項目の言葉を使って、下記に(ワークシートに)
 文章を作成してみましょう。

私は、



営業マンです。

◆さらに、三つのキーワードは、どのような行動をし、
意識・態度を持てば良いのでしょうか?
各自考えて、発表してください。

※各自のキーワードに込められた熱い想い、すばらしいです。
日々のお仕事、日常生活にしっかり活かされていることが伝わってきます。


★本日の営業道場での学び:自身の勝手な「思い込みや思い違い」が、日々の行動にブレーキをかけているのです。
改めて、営業マンの2つの使命
①お客様の欲しいモノ、求めるモノを聞き出してくる
②ピッタリなモノを適正価格でお届けする        です。


★次回の営業道場は、8月5日(金) 19:00~21:00
          (第1金曜日です。間違いなく!)
★場所は、新京都センタービル 5階 会議室
★内容は、「お客様の願いと営業マンの思い」のワークです。


営業道場報告書 NO.122

☆日 時   2016年6月10日(金) 19:00~21:00
☆場 所   新京都センタービル 5階 会議室
☆参加者   4名(吉田師範、大橋、倉本、杉山)
☆内 容   「お客様の心情の可能性」
進行指導:杉山

◎水無月6月、梅雨の晴れ間の紫陽花の美しさに心が和みます。そして、6月には、都の鴨川に初夏の装いでもある「鴨川納涼床の本床開き(6月1日より)」の到来です。
この床開き、古くは16世紀に始まったとされていて、古都の長い歴史の風情ですね。
川面にわたる風とせせらぎの音に涼をとる都人の夏の楽しみです。歴史と伝統を誇るこの「鴨川納涼床」で、ほんまもんの“おもてなし”を味わってみてください。

◎本日の鍛錬は、久々に33本ノックから、「売れる営業マンは、素晴らしい質問をもっている」と、「お客様の心情の可能性」について学ぶことにいたします。

■売れる営業マンは、素晴らしい質問を持っている
売れる営業マンは、数多くの素晴らしい質問を持って、お客様との商談に向かいます。
その結果として、「お客様が求めるモノにフィットした提案が出来ます。」そして「聞くべきことを訊く」ことは、両者にとって価値あることです。

◆次のやりとりは、飛び込み営業の場面です。受付と営業マンの会話です。あなたがこの営業マンだったら、最後の④句はどのように展開をしますか?
①受付:「いらっしゃいませ」
②営業:「初めまして、平成衣料商会の吉田と申します」
「バイヤー部門のご担当者様と情報交換をいたしたいのですが・・・・。
お役に立つ情報がご提案出来ると思いますので、お取次ぎ願います」
③受付:「残念ながら、商品企画部では、アポイントの無い方とはお会いできないことになっております。大変申し訳ありません」
④営業:「そうですか、分かりました」
「それでは、改めましてアポイントを頂いてからお邪魔いたします。お手数ですが、このパンフレットと私の名刺をご担当者様にお渡し願います。ありがとうございました」

✿上記④の言い方に疑問を持たない営業マンも多いのですが、このままだと、
・カタログを手にした担当者はよほど喫緊のテーマで無い限り、ファイルされてしまうか、ゴミ箱行きになる。
・このまま帰るとアポイントをどこに取って良いか分からず、担当者まで行き着くまでの時間がかかる。


何をどのように訊きますか
商品企画部門の担当者名アポイントをお取りする際に、失礼でもございますので、ご担当者のお名前をお聞かせいただけないでしょうか。
担当者の直通電話番号御社の代表番号は○○○でございますね。お繋ぎ頂く手間をおかけしてもいけませんので、直通番号を教えていただけないでしょうか。
担当者の都合の良い時間帯ご多忙の中、電話で業務のお邪魔をしてはいけませんので、もし、○○様の比較的お手隙の時間帯がお分かりであれば、教えていただけないでしょうか。
担当者の役職失礼があってはいけませんので、○○様は課長でいらっしゃいますか。

✿留意ポイントとして、
・質問には必ず意図があります。何故、このような質問をするのかを伝えたいものです。
・役職を訊ねるときには、少し上を狙って訊くこと。下の役職で確認すると、軽く見られていると相手は捕らえる可能性があります。

■お客様の心情の可能性

次のお客様の言葉から、お客様の気持ちを推測してみてください。
そして、その推測が正しいかどうかを確認する質問を考えてみましょう。

お客様の言葉お客様の心情の可能性確認する言葉
今、少し忙しくて・・本当に忙しい(早口や理由を言っての場合)会いたくない、断りたい繁忙期の時間に申し訳ありません。いつ頃ならお時間いただけますでしょうか。
来るなら来てもいいよどんな人物がとりあえず会ってみるか。話は聞いてみようか。ありがとうございます。それでは、来週の○日○日の時間帯○時頃はいかがでしょうか。
来月も忙しいので、再来月にまた電話して・・本当に忙しい。とにかく会いたくない、断りたい。ご繁盛のご様子は何よりでございます。ご多忙の中ですが、少しのお時間で結構でございます。また、近くまで参りました折にお声をかけさせていただきます。
会議が入って、15分程度でいいかな?15分でも聞きたい。時計を見たり、腕を組んだり、足組したり拒否の姿勢。貴重な15分のお時間を頂戴し、ありがとうございます、手短にポイントのみの説明をさせていただきます。ご興味はございませんか。
どうせ高いんでしょ、いくらなの?○○と比べたら高い。特に興味がないから。どのような点で高いとお考えでしょうか。お値段だけの問題でしょうか。
(競合)他社と内容が変わんないね・・・どこも同じなんだ。差別化が出来ていない。他社様とはどのような内容でのお取引でございますか。出来ましたら、具体的にお教えいただけないでしょうか。
○○さん、熱いね!熱心だなぁ。しつこい、うるさい。私の熱意が伝わり、ありがとうございます。貴社のお役立ちがしたくて。
(競合)他社の話も、もう少し聞く予定だよ色々聞いて検討したい。評価できる内容ではない。当社の特にお知りになりたい点はどんなことでしょうか。
✿お客様の心の扉は、内側からしか開けることができません。営業ができることは、お客様の心理を理解してノックし続けることです。



★本日の営業道場での学び:お客様が購入(契約)に至るまでの間には、様々な抵抗があり、それをクリアしないと購入(契約)につながらない。お客様の立場(視点)で考え様々な抵抗をひとつずつクリアすることです。まずは「めげない」こと。



★次回営業道場  7月8日(金) 19:00~21:00
★場所は、新京都センタービル 5階 会議室
★内容は、決定次第ご連絡いたします。

営業道場報告書 No.121

☆日 時  2016年5月13日(金) 19:00~21:00
☆場 所  新京都センタービル 5階 会議室
☆参加者  4名(吉田師範、奥村、田中、杉山)
☆内 容  「提案型商談での論理的PRの仕方」について
      進行指導:吉田 師範

◎“目に青葉山ほととぎす初鰹”初物の粋にこだわった句で有名です。正にこの季節は五感すべてで陽気を感じたい時季でもあります。昔も今も、自然の営みは人々の暮らしの隅々に息づいてきたのですが・・・、温室野菜などで“季節感がなくなった”とされる昨今に、人間の持っている「感性」も鈍っているような気がします。感性磨きのためにも、月に1回のこの営業道場で、想像力を高め、創造力に磨きをかけましょう。

◎そこで、本日の鍛錬は、お客様に響く「提案型商談」について学ぶことに致します。


■お客様に響く ⇒ まずはお客様の脳に働きかけましょう(別紙資料参照)  
・人間の脳のしくみを理解して、お客様が共感され、納得され、感動されて、「買いたい」と、思っていただく行動に導くことが大切です。
①海 馬:記憶を担当する部位です。特に体験した事については強く記憶に残るとされています。
②扁桃体:視覚や感情を担当する部位です。エンジン部分にあたります。要するにこの部分に働きかける(疑似体験できるような情報の提供をすること)ことで、お客様が“ワクワク”“ドキドキ”されることが大切です。
③淡蒼球:やる気スイッチの部位です。正にアクセル部分です。②の扁桃体に働きかけて、お客様が“ワクワク”感を抱いてもらえると、「買いたい」という強い欲求を持っていただくことにつながります。
④側坐核:抑制スイッチの部位です。つまりブレーキ部分です。ここは手ごわいところです。「この商品大丈夫か?」「この営業マンの言うことは正しいか?」・・・・と、疑問視が出るところです。このスイッチが入らない(入りにくい)ようにするために、論理的に説明する(お客様の反発を軽減し、購入する意義やメリットを明確にする)必要が大事になってきます。

■論理的な説明力の骨格について
◆ストーリーをしっかり考えること
①序論:テーマを決める(と同時に結論も考える)本論のロードマップを作る
②本論:ロードマップの展開(内容の説明)   
・話のポイントが理解できること。
・結論と理由の関係がはっきり理解できること(つじつまが合っている)。
・話の地図が見えていること(ビジュアル化できている)。
③終論:ロードマップ項目の繰り返しをする。テーマと結論の繰り返しをする
※序論の部分で「結論」を示すことが大事です。
例えば、「私どもの商品では、こんな事ができます」・・・・と言う説明ではなく、 
「このような事でお客様のお役立ちが出来ます。そこで、この商品をお使いいただくと、こんな事ができます。そこで、このデータをご覧ください」


【①結論】→何故なら→【②理由】→裏付けは→【③データ】→だから→【結論】


◆さぁ、演習です。
別紙の演習ワークシートを作成してみましょう。
✿作成上でのポイント
・結論は、「こんなお役立ちが出来ます(メリットがあります)」で、
シンプルであって、アピール力のある言葉を使うこと。
・ロードマップは、三点あげる。
表現は「形容詞」でワクワク期待させること。
例えば「ランニングコストダウン」「設備の稼働率が○%向上」「新しい人生の歓び発見」「豊富な経験と実績」    
など、体験メモリーから扁桃体に働きかける表現が有効。
・データ、内容は、緻密に計算され、納得できるもので、整合性があること。
・理由と内容の3点が理解、納得、実施できれば、必ず結論へ結びつくこと。
・最終目的は「契約」です。


★本日の営業道場での学び:提案型商談の基本的な流れを理解すること。
・「仮説」をしっかり立てること ⇒ この仮説を立てるために、お客様の情報収集を詳細にする(想像力と創造力を働かせて)。あくまでもお客様の視点を忘れずに!
・商談、プレゼン段階での「評価の聞き取り」(小さなYesを取りながら)をする。
  

★次回の営業道場は、6月10日(金) 19:00~21:00
★場所は、新京都センタービル 5階 会議室
★内容は、現在検討中です。

営業道場報告書 No.120

☆日 時  2016年4月8日(金) 19:00~21:00
☆場 所  新京都センタービル 5階 会議室
☆参加者  7名(吉田師範、大橋、町田、倉本、奥村、三浦、杉山)
☆内 容  「私の営業」 報告者:大橋さん


◎卯月4月。桜花爛漫の京の都はお花見客で連日賑わい華やいでいます。
この桜にはドラマがあります。花の芽は、気温の高い前年の夏に形成され、いったん休眠して成長が止まります。その後、一定期間真冬の寒さにさらされることで花芽が目覚め再び、成長を始めるのです。このことを「休眠打破」と呼ぶそうです。
開花には春の暖かさだけでなく、冬の寒さも重要であるとのことです。
何ごとにも花開くためには試練が必要であるということですね。


◎そんな桜のドラマを知っていただいたところで、本日の鍛錬会はメンバーからの「私の営業」報告です。長きに亘り営業を積み重ねていらっしゃった大橋さんに新規開拓の極意についてお話いただきましょう。


■「私の営業」:新規開拓について(大橋さんからの報告)
◆私の業種は:建設業で、専門的には、「機械設備」「管工事業」と言われているサブコンです。(空調・給排水・冷蔵冷凍・消防設備など)

◆会社の営業方針が今までの「待ちの営業スタイル」から「攻めの営業スタイル」へと変わり、私自身技術職から営業のポジションへと異動となりました。(40歳の頃)
 そして、攻めの営業=新規開拓が必須となり、プレゼンテーション力、設計力、技術力がより求められるようになり、励むことに。

◆新規開拓の事例として:成功例と失敗例から、
✿成功例(開拓できた要因)
⇒①知人が適切なポジションの人を紹介してくれた。
 ②お客様が設備保守の外注化を勧めようとしていた。
 ③何度も訪問し、その度に課題をいただき提案した結果(粘り強く)。
 ④技術力を評価され、暑熱対策のニーズに応えられた。など。

✿失敗例(開拓出来なかった要因)
⇒①何を誰に売りたいのか?戦略不足。
 ②何度もチャレンジしたものの、お客様に新しい業者を増やす意図がなかった?など。

◆新規開拓をする中での工夫や考えとして
⇒①面談時での工夫:面談時間をお客様に決めていただく。
 決められた時間内でのプレゼンが出来るよう練習をする。
 自分自身を売り込むこと。
 ②お客様と早くに親しくなること:同じもの探し。
  迅速なお礼状(手紙・はがき・メール)
  時にはスーツ姿ではなく、作業着での営業。


★本日の営業道場での学び:営業トークのロールプレイで商談力を磨くこと。
・アポイントの取り方から、商談(プレゼンなど)でのやり取りなど、 常にお客様を想定してのロールプレイで営業力を磨くこと。
・改めて「営業マンの2つの使命」

①お客様の欲しいもの、求めるものを聞き出してくる。
②ピッタリなモノを適正価格でお届けする。
・そして、他社より(他商品より)速い・安い・上手いなど、提案力とアフターフォローで新規開拓・リピート(深耕開拓)を! 


※大橋さん、報告ありがとうございます。
 ご苦労面や工夫面など、多岐に亘りお話くださり、大変勉強になりました。


★次回の営業道場は、5月13日(金) 19:00~21:00
★場所は、新京都センタービル 5階 会議室
★内容は、「提案方商談での論理的PRの仕方」について 

営業道場報告書 No.118

☆日 時  2016年2月12日(金) 19:00~21:00
☆場 所  新京都センタービル 5階 会議室
☆参加者  5名(吉田師範、西村、奥村、三浦、杉山)
☆内 容  「クレーム対応事例」
      進行指導:杉山

◎2月3日の節分、4日の立春、6日の初午と、2月は季節が冬から春へと移りゆく時季でもあります。「節分」と言えば「鬼」ですが・・・・
「どこまでも きみの ともだち」
⇒この言葉は、童話「泣いた赤おに」で、青おにが赤おにに残したメッセージです。

先日孫へ読み聞かせをしながら、自身の幼心にこの鬼たちの友への思いやりや優しさを学んだ記憶が甦ってきました。
そして、孫曰く「おばあちゃん、オニは自分の心の中に居るのかも?」と。確かに心のどこかに鬼の性(さが)を宿し、人間の力を超えて強く生きたいという想いがあるのでは・・・と考えていました。

◎今月の鍛錬は、1月に学んだ「クレームのメカニズム」を押さえたうえで、クレームの処理からクレーム対応について、事例で学ぶことにしましょう。


■中前先輩のクレーム処理
・ある日、新人の南上さんは周囲の人たちがお客様のクレーム対応に多くの時間とエネルギーを費やしている様子が気になりました。もし、自分にそんなクレーム対応が求められたら全く自信がありません。
堂々とした態度で自信を感じる5年先輩の中前さんにクレーム対応について話を聞くことにしました。

えっ、クレーム処理のやり方を知りたいって・・・・・。
もともと、クレーム処理なんて後ろ向きの仕事だよ、組織や自分にとってなんら良いことはないし、それを“お客様の立場に立って、親身に対応しろ”なんて美し過ぎる建前の話だよ。
まずは、お客様からの電話でも、直接来られたときも一緒なんだけど、自分が関係したクレーム以外は関わらないことだよ。だって、事情が分からない人間が対応してもお客様の心情を逆なでする可能性が大きいだろう。
さっさと当事者に電話回すか、対応に来てもらうか、当事者が忙しくて対応できなければお客様の連絡先を聞いて伝えるだけでいいよ。

自分に関係あるクレームに対しては、いくつかポイントがあるんだ。
まずは、当方が明らかに悪い場合はともかく、クレームの原因の所在がはっきりするまで安易にお詫びしない。だって、謝るってことはこちらが悪いということを認めることだろう、そうすると後は相手の言うことを聞かざるを得ないことになるからさ。無論、相手の言いたいことは3分程度だけは聞くことにしているさ。
しかし、反論のジャブは打つことは心掛けている、本来の使い方とか、規則とか、特別扱い出来ないとか・・・・、一方的な話にならないようにしている。
でも、クレーマーだと感じる場合は適当にあしらうことにしている、口調や態度でそれとなく分かるさ。自分には何の権限もなく、あなたの希望を叶える問題解決力も無いことを強調して、頼りない奴だというイメージを与えるのさ。そんな相手は、“上司に代われ・上司を出せ”・・・ってだいたい言ってくるので即先輩や上司に交代さ。相手は何度もクレーム内容について同じことを繰り返さなくてはならないので、ほとんど諦めるよ。

中には、手ごわい相手もいてさ、いつまでも諦めない人もいるよ。
そんなときは、生産性がなく後ろ向きなことで時間を取られるのはコストアップになるので、早く解決するために多少規則を超えた便宜を図ることや、お詫びとしてお金を払うこともあるよ。そのときは自分が即断して、後で上司に報告することにしている。
その場で解決してしまえば、要求が後々大きくなっていくこともないしさ。

もうひとつ最後に、もし相手から自分が暴力的危害を加えられそうだと少しでも感じたら速やかに警察に相談することも大切だよ。何にしても組織の利益を守ること、自分の心身を守ることが何より大切だよ。


◆さて、あなたが中前さんの上司で、こんな話を立ち聞きした場合、どのような指導を中前さんに行いますか?グループで意見交換してみてください。

✿中前先輩のクレーム対応についての指導(メンバーからの意見)

  1. 中前さんの言っていることで理解できる点として
  2. ・3分間は聞く・・・と言っている(ただししっかりと聴く姿勢で)
    ・特別扱いできない(ただし一線をもって)
    ・相手の言い分をしっかり聞いたうえで、反論ジャブも必要な時がある
    ・暴力的危害の時は速やかに警察に相談


  3. 中前さんの修正すべき言動や姿勢は
  4. ・クレーム処理なんて後ろ向き
    ・自分が関係したクレーム以外は関わらない
    ・クレームの原因の所在がはっきりするまで安易にお詫びしない
    ・対応できなければお客様の連絡先を聞いて伝えるだけ
    ・「3分程度」だけは聞く(決めつけ)
    ・クレーマーだと感じたら適当にあしらう
    ・頼りない奴だとイメージを与える
    ・即先輩や上司に交代さ
    ・お詫びとしてお金を払うときもあるよ
    ・自分が即断して
    ・何にしても組織の利益を守ること


  5. 中前さんはどのような対応(言動・姿勢)をすればよいのか
  6. ・クレームを言ってくるお客様の中には、「期待感(あなたの会社ならもっとこう出来るはず・・・など)」を持って言われる方もあるので、クレームには真摯に対応することがまずは大切。
    ・お客様視点で対応しないと、信用・信頼を無くすことになる。タライ回しはだめ。
    ・クレームは、会社組織の問題であり、適当にあしらうことは許されない。
    ・お客様に不快感、不愉快感などを与えているからクレームがあるので、「ご不便をおかけし、申し訳ありません」・・・・の気持ちは表す。
    ・クレーマーへの対応は、しっかりマニュアルを作ること、しっかりロールプレイをすること。
    ・組織の一員である以上、自分で即断はしてはだめ。


■ケーススタディ:「午後1時の約束じゃなかった?」
✿突然の仕事に追われていている森杉さんに、吉中商事の中前さんから電話がかかってきました。その時、今日の1時に吉中商事にアポイントを取ったことを失念していることに気づきました。
吉中商事はAさんから紹介を受け、訪問アポイントが取れたお客様で、森杉さんにとって大切にしたいお客様です。森杉さんは明日をはずすと、遠方の吉中商事に訪問出来る日は当面ありません。

・中前さん:「今、どの辺りにいますか?」「1時を過ぎているので心配になって・・・」
・森杉さん:“しまった”「ええっ・・今日でしたか、明日ではなかったですか」
「明日の1時と思っておりました」「明日のご都合は如何ですか・・・」
「明日なら確実にお邪魔できるのですが・・・」
・中前さん:「明日!会議も入っていてかなりタイトな日なんですよ」
「明後日の午前だと何とか30分は取れるんだけれど・・・・」
・森杉さん:「そこを何とか・・・出来れば1時間ほど調整願えませんか?」
・中前さん:「さっきも話したとおり、無理だね」
・森杉さん:「そうですか、何とか早く吉中商事さんのお役に立ちたいと思ったのですが・・」
・中前さん:「他人を待たせたうえに、それにその勝手な言いぐさは何なの」
「Aさんの紹介だから、無理をして時間をとったのに・・・」
「Aさんにもこのことは伝えておくからね・・・」
・森杉さん:「そんなことをおっしゃらずに・・・単なる勘違いなのですから・・・」
・中前さん:「・・・」・・・電話が切れた。


◆さぁ、この事例からどのような事が推測できますか?
 また、森杉さんは、具体的にどのような対応をすればよかったのでしょうか?
 グループで意見交換してみてください。

(メンバーからの意見)
  1. 中前さんの心情は?
  2. ・かなりの不快感。
    ・待っている時間がムダだった(時間は財産、還ってこない)。
    ・Aさんに伝えなくては(嫌な想いと、「こんな会社を紹介して」の怒りもあるかも)


  3. 森杉さんの反省点は?
  4. ・お客様視点が全く無く、自分勝手。
    ・謝らず言い訳をしている。
    ・中前さんを不快にしてしまった。
    ・せっかくAさんの紹介を潰してしまった。


  5. 森杉さんの対応から考えられる影響は?
  6. ・Aさんからの新たな紹介はなくなるだろう。
    ・森杉さんだけでなく、会社の評価も落としてしまった。
    ・再訪のチャンスを無くしてしまった。


  7. 具体的にどうすれば良いのか?
  8. ・まずは、森杉さん自身の非を認めて、真摯にお詫びをすること。
    「私の思い違いで大変ムダなお時間をとらせてしまい、申し訳ありません」
    ・お詫びにお伺いするための時間を取っていただけるよう、お願いすること。
    「大変恐縮で厚かましいお願いなのですが、お目にかかってお詫びをさせていただきたいのですが、お時間いただけますでしょうか」
    ・会社としてお詫びをする必要がある。
    「この度は大変不快な思いをさせてしまい、申し訳ありませんでした。今後はこのようなことがないよう、深く注意いたします」

※この事例から、私たちが考えねばならないこととして、①まずは謝ること。②紹介者に対してもお詫びをする。③しっかりとしたクレーム対応のマニュアルを作ること。④マニュアルを実践訓練すること。


★本日の営業道場での学び:クレーム対応の基本ステップを押さえ、練習(ロールプレイ)すること。
✿クレーム対応の基本4ステップ
①マイナス感情の緩和・除去
・まずは不快、不便、不愉快、ムダな時間を掛けたことへのお詫びの言葉
②クレーム内容の確認
③問題解決・対応策の検討
④プラス感情への転換
・今後の対応姿勢など



★次回の営業道場は、3月11日(金) 19:00~21:00
★場所は、新京都センタービル 5階 会議室
★内容は、ケーススタディでクレーム対応を学ぶ

営業道場報告書 No.117

☆日 時  2016年1月8日(金) 19:00~21:00
☆場 所  新京都センタービル 5階 会議室
☆参加者  5名(吉田師範、大橋、倉本、奥村、杉山)
☆内 容  「クレームのメカニズムを考える」
       進行指導:杉山

◎お正月の松の内といえば、関西では小正月の15日までとされていますが、昨今では七草粥を食べる7日までが大勢です。そこで、この七草粥の始まりと日本での広がりについての知っ得情報です。
七草粥のルーツは古代中国とされていて、正月7日を「人日(じんじつ)」という節句として、七種類の若菜を入れた温かい吸い物を食べて1年間の無病息災を祈ったとされています。それがいつしか日本に伝来して(定かでは無い)、正月の若菜の吸い物は「源氏物語」で光源氏も食べていたそうです。室町時代の「源氏物語」の中には「芹(なずな)」という現在の七種類(なずな、せり、ごぎょう、はこべら、ほとけのざ、すずな、すずしろ)の草の名も登場しているそうですよ。
皆さんも七草粥で無病息災をお祈りしながら召しあがったことでしょう。

◎今年1回目の鍛錬は、「クレームのメカニズム」について学ぶことにしましょう。

■グットマンの3大法則から
 ✿ジョン・グットマン:1970年代に企業のマーケティング調査を行い、「グットマンの法則」を発表。
第一の法則
☆商品やサービスに満足しているお客様は60%
☆40%の不満客の中で苦情を言うのは、50%
☆苦情時の対応に満足したお客様の90%はリピートする
☆不満客で文句を言わない90%は二度と買わない

第二の法則
☆苦情処理に不満だったお客様の否定的な口コミは、満足したお客様の好意的な口コミの2倍の影響力を持つ

第三の法則
☆苦情処理方法を明確にすると、お客様の信頼が高まり、好意的な口コミの波及効果が高まり、購入意欲が高まる

Q:では、苦情処理方法を明確にするとは・・・具体的に言うと?(メンバーからの意見)

  • ・お客様の話しをしっかりキク
  • ・お客様の話しを否定しない
  • ・初期対応はしっかり、迅速に
など、苦情処理方法をマニュアル化して周知徹底すること。
  • 苦情処理に対応する専門部署の設置をし、事例でロールプレイする。

■クレーム発生のメカニズムを考えましょう
お客様視点営業の行動結果は、お客様にとっては「満足度の大小」として評価されます。
単純に考えれば、事前期待と事後評価の差の大きさがお客様満足度の評価ということになります。
従って、お客様満足を考えた営業活動が、「お客様視点豊かな営業」だとも言えます。
  1. お客様の事前期待とは

  2. ①規範的期待(これくらいは当たり前という期待)
    ②予測的期待(これくらいの効果はありそうという期待:これは営業マンの説明要素が大きいもの)

    Q:では、メリットを魅力的に伝えねばならない営業マンにとって、PR時の留意点は?(メンバーからの意見
    ・常にお客様視点に立って説明等をする
    ・可視化(見える化)する:試食、試乗、試使い等々
    ・お客様の欲求を顕在化する(潜在欲求から顕在に)
    ・イメージを高めて(可視化出来ないような商品)いただけるよう、ビジュアルな説明
    ・他社との比較(メリット、デメリットも)もしっかり説明する



  3. お客様の満足度とは
  4. ①不満
    ②非満足(ここは良いけど、ここは・・・・?)
    ③満足
    ④感動



Q:では、感動はどうすれば作れるのか、お客様が感動を維持するにはどうすればよいのか?(メンバーからの意見)
・規範的期待や予測的期待以上の提案なり、提供をする
・以外性を提供する(「ここまでするか!すごい!」と思われるような)
※「感動」は最初の1回目は良いのですが、同じ事を何度も行っても、それは規範的期待になってしまいます。まずは、「お客様満足」を考えての営業行動が大切ですね


■次に事例で考えてみましょう
「実践事例:注文した数と合わないよ」:クレーム対応電話
✿悪い応対の例
・お客様:昨日、○○を100ケース注文した、京都商事ですが、届いた品物の数が違うんだ・・・
・応 対:いつもお世話さまです、えっ?そうですか?おかしいですね。
     ちょっと待ってください。(①)
・お客様:そちらの山田さんという女性が注文を受けたんだが・・・。
・応 対:そうですか。あいにく山田が外勤に出ておりますので、確認でき次第、
     ご連絡を差し上げます。(②)
・お客様:早くしてくれないか。とりあえず、100ケースすぐに送ってくれ。
・応 対:はい、わかりました。

✿「    」にセリフを入れて良い応対に変えてみましょう。
・お客様:昨日、○○を100ケース注文した、京都商事ですが、届いた品物の数が違うんだ・・・
・応 対:祇園物産、営業課の嵐山でございます。京都商事様、いつもお世話になっております。この度は「                     (①)」
 直ちに担当者に確認をとりますので、注文をお受けした者の名前をお教えいただけますでしょうか。
・お客様:山田さんという女性だったよ。
・応 対:山田でございますね。かしこまりました。2・3分お待ちいただけますでしょうか(伝票調査)⇒ ここで伝票調査とあるので、お客様をお待たせするよりも、一旦電話を切って、こちらから電話を掛ける・・・という選択も有り。
お待たせ致しました。私共の手違いで、数を間違えて発送してしまったようでございます。ご迷惑をおかけして、大変申し訳ございません。
お仕事に支障は出ておりませんでしょうか。
ただいまから「                         (②)」
・お客様:いや、明日の午前中に到着すれば、宅配便で構わないよ。
・応 対:ありがとうございます。こちらの間違いで大変ご迷惑をおかけしておりますので、担当営業が「                        (③)」
・お客様:そうか。悪いな。じゃあ頼むよ。
・応 対:「                               (④)」

(メンバーからの意見)
①「大変ご迷惑をおかけして申し訳ございません」
②「担当営業の○○○が100ケースをお持ち致します」
③「お詫びを兼ねてこれからお伺いし、お届けさせていただきますが、よろしいでしょうか」
④「京都商事様、復唱させていただきます。商品○○100ケース、担当営業の○○○がこれよりお届けさせていただきます。今後このようなことが無いように注意致しますので、今後ともよろしくお付き合いお願い致します。私、嵐山が承りました。お電話ありがとうございました」
 
※電話応対時によく使われる「少々お待ちくださいませ」や「折り返しお電話致します」
 といった表現は、あいまいで、苦情のお客様の感覚(時間感覚)と異なることが多いため、
 使わないようにしましょう。「2・3分お待ちいただけますでしょうか」や「5分後にこちらからお電話させていただきます」などと、具体的な時間表現をしましょう。




★本日の営業道場での学び:クレーム対応は、先ずはお詫びをする。言い訳をしない。あわてない。公平な対応をする。毅然とした態度で接する。
①どんな小さなことでもお客様の気持ちを大切にした対応をする。
②トラブルの再発を防止するためにきちんと説明する。
③予期されるトラブルを前もって伝える。
④お客様の言い分に耳を傾けていることを示す。
※お客様の声を聴くことをやめると、お客様の不満につながります。また、お客様は最も素晴らしい体験と比較をされる・・・という事を念頭におくこと。



★次回の営業道場は、2月12日(金)19:00~21:00
★場所は、新京都センタービル 5階 会議室
★内容は、「クレーム対応事例」

京都営業道場報告書 No.116

  • 日 時   2015年12月11日(金) 19:00~21:00
  • 場 所   新京都センタービル 3階 会議室
  • 参加者   6名
  • 内 容   第1部「7人のお客様のランクアップ」   第2部「転職からみえた事」
 

師走12月、2015年(平成27年)も半月。慌ただしい日々に加え、2年後の消費税10%へ引き上げ時の軽減税率導入を巡っての議論まっただ中です。
この「税」についての豆知識です。もともと「税」という字は稲穂を表す「禾(のぎへん)」と、喜ぶという意味の「悦」を組み合わせて出来たとされています。実りを持ち寄って、喜びを分かち合う。税の負担にはまずは国民の納得が欠かせないですね。

◎本日の鍛錬会は二部構成で実施いたします。

■第一部:「7人のお客様のランクアップ」を考える
営業マンにとって、お客様のランクを上げることは営業数字の確保・効率化にとって有効な手段です。そして、継続的な取引をしたいお客様のランクアップが出来ない場合は、何かが足りないということでしょう。

◆さぁ、ランクアップのための具体的な行動・活動を考えてみましょう。
どのようにして、ランクアップを図りますか?

各ステップに必要な営業活動・行動をあげてみましょう。(メンバーからの意見)
誰を

どのようにして

誰にするのか
潜在客 PR(ホームページ、チラシ、看板等)
展示会・紹介
見込み客
見込み客 HPやチラシなどを見てのお客様は目的が
明確で注文が前提での問い合わせとなる。
お客様視点での提案・商品知識を高めての
納得説明
購入者
購入者 定期的なフォロー(訪問、新提案)
アンケートなどでの満足度確認
(お客様の声をきく)
リピーター
リピーター フォロー訪問・満足度確認を怠らない
信用・信頼の構築(困った時のお役立ち)

顧客

苦言も言って
くれる好意的
なお客様

休眠客 休眠になった理由の分析をしっかりする(担当者変更、ミス、チョンボなど)。
お客様のニーズ・ウオンツの聞き出し
お客様視点の提案(差別化、間口拡大)

リピーター

顧客 お客様満足の継続(スピード対応、全力対応)
お客様満足からお客様感動の提供
ロイヤル顧客
第一に指名してくれるお客様
ロイヤル顧客 お客様との人間関係の密度の深さを維持(フォロー訪問、満足度確認と満足の積み重ね)
感動の提供と維持。

保持

※このようなランクアップ策が具体的に行動・活動として整理されていなければ、安定した成績を上げ続けることは難しくなります。

★本日の営業道場での学び:営業数字の維持・拡大を図るためには、
①新規開拓 ②リピートと深堀り が欠かせないこと。
そのためには、提案力をつける=差別化(他社より、他商品より、速い、安い、上手い)
間口拡大(こんなモノも有ります、今度このような事を考えられては・・・・

営業マンの2つの使命
①お客様の欲しいもの、求めるものを聞き出してくる。
ピッタリなモノを適正価格でお届けする。
■第二部:「転職からみえたこと」(細見さんからの発表)
細見さんのプライベートなお話なので、詳細は記載いたしませんのでご了承を。
・私が転職を決意したのは
・転職を決意してからの行動
・転職が決定してからの行動    など。

次回の営業道場は、2016年1月8日(金) 19:00~21:00
★場所は、新京都センタービル 5階 会議室(会場が3階から5階に変わります)
★内容は、「クレームのメカニズムを考える」(お客様満足とクレームの関係) 

 

京都営業道場報告書 No.115

  • 日 時  2015年11月13日(金) 19:00~21:00
  • 場 所  新京都センタービル 3階 会議室
  • 参加者  5名
内 容  「五惚れの精神:お客様に惚れる」

◎ 霜月11月。晩秋(錦秋)から初冬へと季節が移りゆく時季で、真っ赤な紅葉に心が癒され、心豊かにしてくれます。11月5日(いい(11)ご(5)縁)は、過ぎましたが「いいご縁を活かし、拡げる」ためにも、本日の鍛錬会は基礎・基本メニューから、「五惚れの精神」にスポットを当てることとしました。

■まずはご自分の現在の仕事ポジションは?
✿下記の「営業ポジションマトリックス」で、あなたの営業現状はどこに位置しますか?
 ○印をつけてください。
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◆さぁ、考えてください。
Q仕事を楽しくする(なる)ための要因はどのような事がありますか?
(メンバーからの意見)
・仕事への姿勢 ・仕事(営業)に対する考え方
・お客様との会話の内容   など、マインドが大事。

Q仕事を易しくする(なる)ための要因はどのような事がありますか?
(メンバーからの意見)
・マインド要素もあるが、仕事への事前準備
・お客様訪問の目的、目標をしっかり持つ
・訪問前にお客様との商談における「仮説(想定質問など)」を準備   など。

※営業が楽しいか・易しいかは、自身の心(マインド)が大きく左右します。
営業を楽しく・易しくして、営業の「善循環(グッとサイクル)」を実現しましょう。

■顧客の信頼度をアップさせるための「五惚れの精神」
◆あなたの「五惚れの精神」の現状はいかがですか?
項 目 大嫌い 嫌い 普通 好き 大好き
お客様に惚れている -2 -1 +-0 +1 +2
仕事に惚れている -2 -1 +-0 +1 +2
扱っている商品に惚れている -2 -1 +-0 +1 +2
所属している会社に惚れている -2 -1 +-0 +1 +2
自分自身が好きだ -2 -1 +-0 +1 +2
合 計 /10点満点
★五惚れの精神とは
①お客様に惚れているとは ⇒ この人のために何かしたいと思っているか?
お客様のお役立ちがしたい気持ちを持っているか?

②営業の仕事に惚れているとは ⇒
お客様の欲しいモノをご提供したいと思っているか?
商品の良さ(メリットなど)を伝え、発信する役割であるという意識があるか?

③扱っている商品に惚れているとは ⇒
この商品はお客様のためになるという価値観を伝えたい気持ちがあるか?
製作者の想いや価値を大切にする気持ちで取り扱っているか?

④所属している会社に惚れているとは ⇒
自身の仕事に整合性があるか(組織に対して)?
会社は自身を磨くフィールドであると考えて、自身の存在価値を持っているか?

⑤自分自身が好きだとは ⇒
一回限りの人生、その人生の舞台の主役は自分です。
だから自分が自分に惚れずにいて、人に望まれるような人間になれるはずがないという気持ちを持ちましょう。

◆顧客が求める価値について考えてみましょう。
・ お客様が求めるサービスのクオリティには4つの段階があります。
これに基づくと顧客満足も4段階に分類することが出来ます。
基本価値 取引の基本となる不可欠な価値要因
期待価値 取引で顧客が当然期待する価値要因
願望価値 期待してはいないが、あれば高く評価する価値要因
予想外価値 期待・願望のレベルを超え、喜び・感動を与える価値要因
 
顧客の受け取る価値 満たされた場合 満たされなかった場合
基本価値 満たされても満足しない クレームが生じる
期待価値 不満が出ない最低条件 不満を持ち顧客は離れる
願望価値 満足・取引継続 不満は出ないが顧客維持は流動的
予想外価値 感動・顧客が営業してくれる 取引が継続する可能性は高い
※基本価値と期待価値は顧客が取引を通しての対価の代償として、当然手に入れられると信じているレベルです。市場で活動していける最低条件がこのレベルです。願望価値、予想外価値を提供できてこそ、はじめて競争上の優位を確保できるのです。

◆ワークシート「お客様の7つの不」(別紙)
お客様は、常に「不安」「不快」「不信」「不便」「不透明」「不公平」「不備」といった7つの不満要因を持っています。
この7つの「不」要因を把握して、「不」の解消のための改善策を考えてみましょう。
①不安要因

安心できないこと、気がかりなこと、心配なことなど。企業側にとっては、
当然ながら知り得ている技術、商品(サービス)の知識などで、
顧客との認識ギャップが引き起こす要素です。

②不快要因: 不快要因:面白くないこと、心地よくないことなど。
企業側担当者の態度やマナーが悪かったり、気遣いの欠如によって起こる要素です。
③不信要因 信義を守らないこと、偽りのあることなど。これは、業界の常識でまかり通っている
ことや、企業の経営姿勢に問題があって起こる要素です。
④不便要因: 便利でないこと、都合が悪いことなど。業側の都合を優先するあまり、
顧客に不便をかけてしまう気配りのない要素です。
⑤不透明要因: 説明がないこと、プロセスが明朗でないことなど。業界独自の経営ルールで
運営されたり、そのルールを公開しないことによって起こる要素です。
⑥不公平要因: 差別されること、フェアでないことなど。「私だけが」特別な不当な扱いを
受けていると感じさせるような要素です。
⑦不備要因 準備できていないこと、完備されていないことなど。期待感を持って接したにもかかわらず、
顧客への対応が準備されていないため起こる要素です。
本日の営業道場での学び:お客様の心の扉は、内側からしか開けることが出来ない。
常にお客様の立場になると(お客様の心理を理解して)、ニーズが見えてきます。
お客様中心の営業活動は、結果的に「優しく易しい営業」になります。


次回の営業道場は、12月11日(金) 19:00~21:00
★場所は、新京都センタービル 3階 会議室
★内容は、第1部「7つのお客様のランクアップ」を考える    第2部「転職から見えてきたもの」

 

京都営業道場報告書 No.114

  • 日 時  2015年9月11日(金) 19:00~21:00
  • 場 所  新京都センタービル 地階 会議室
  • 参加者  6名
  • 内 容  実践営業33本ノックより「正確な情報の必要性“空き巣犯B容疑者”」
 

◎長月9月。朝晩涼しくなり秋の訪れを感じる頃となってまいりました。その証しにかれんな萩の花を見かけるようになりました。「萩の宮」と別称で知られる上京区の梨木神社では、見ごろにはまだ少し早いようですが、数百株の萩の花穂が重く垂れ、ちらほらと咲く紅白の花弁が風にゆれて美しい光景です。今月27日は「十五夜」です。お月見団子とすすき萩の花で美しいお月様を愛でましょう。

◎本日は新しいメンバーさんの参加もあり、前半は「即実践し、成果を実感する」メカニズムを、後半は33本ノックからの鍛錬です。

復習を兼ねて「即実践し、成果を実感する」メカニズムについて

 ◆実践したい三つのこと

1、営業の成果とは
 ⇒ 思い・情熱 × 戦略的行動量 × 営業プロセスの正確性 × 業界・商品知識
  • 思い・情熱=目標への執着性、お客様視点(お役立ち)、営業マンの夢・目標
  • 戦略的行動量=目標達成ストーリーの立案、お客様区分による行動、お客様予定に合わせた行動
  • 営業プロセスの正確性=ニーズ・ウオンツの把握、正確な営業スキル発揮、スピード
※この全てがたし算(積み重ね)ではなく、かけ算(ひとつでも「0」であれば全てが無くなる)であることの
意味をしっかり押さえましょう。

2、営業マンの2つの使命
①お客様の欲しいもの、求めるものを聞き出してくる
②ピッタリなモノを適正価格でお届けする

3、営業数字の維持・拡大のためには
 ✿新規開拓 + リピート・深堀り ⇒ そのためには、
提案力(差別化・間口拡大)
アフターフォロー(満足度検証)

※常に新規開拓を進めなければ、既存のお客様は目減り(競合他社も営業している)していくことを
理解しておきましょう。

◆営業力を維持・強化する5つの視点
  • お客様は一人ひとり違う
  • お客様の気持ちを理解する
  • 細かな目標設定と達成ストーリー立案が目標達成のポイント
  • 営業には工程(プロセス)がある
  • 商談には「旬」がある
33本ノックより「正確な情報の必要性“空き巣犯B容疑者”」

 先週土曜日、吉岡夫妻は知り合いの町田さんの結婚式に出席するため、愛娘の麻衣ちゃんのためにベビーシッターAに来てもらった。

麻衣ちゃんはいつも19時には寝るので、20時になって起きなければ朝まで起きることはないので、帰ってよい・・・ことをベビーシッターAに伝え、キッチンと寝室・リビングを案内した。吉岡夫妻は15時過ぎに家を出て、二次会の途中20時30分に自宅に電話をし、食事も終わり、麻衣ちゃんが既に寝たことを確認した。

吉岡夫妻の帰宅は、午後10時を過ぎていたので、入浴後、早々戸締りを確認して寝た。

翌朝、妻が雨戸を開けようとした応接間の雨戸が半分開いていて、内側のガラス戸のキーも掛かっていない状態であった。そして、応接間の本棚に入れてあった、妻のヘソクリ50万円が無くなっていた。夫は少し抵抗したが、妻は警察に連絡した。

警官Aが現状を調査した結果、外からの侵入した形跡が明らかにある。そして、近所でこれに似た手口の事件が今月に6件発生していて、現在B容疑者に任意聴取をしていることを夫妻に伝えた。
 

【課題】:この事件について確実な情報は何でしょう?
(メンバーからの意見)
  • 麻衣ちゃんのためにベビーシッターを頼んだ。
  • 20時30分にベビーシッターへ電話をした。
  • 麻衣ちゃんは食事も終わり、寝ていた。
  • 午後10時過ぎに帰宅し、入浴した。
  • 外からの侵入した形跡がある。
  • 近所で似た手口の事件が6件発生している。
  • その容疑者としてBが任意聴取をされている。
  • この事件について、推測されること(犯人等)はどのようなことでしょう?
(メンバーからの意見)
  • ベビーシッターのAが盗んだ。
  • 容疑者のBが犯人。
  • 妻のつくり話しかも?
  • 妻のヘソクリはほんとに50万円だったのか?
  • 戸締りの時に、雨戸を閉めたのか? ガラス戸のキーは?
Qさて、もしあなたがこの場でひとつだけ質問することが出来るのなら、誰に、何を訊きますか?

※このセッションは、営業マンにとって「情報収集は必須である」ための鍛錬です。

(メンバーからの意見)

・誰に ⇒ 夫に、妻に
・何を ⇒ 夫に「指紋(本棚のヘソクリのあったとされるところの)を取らせてもらえますか?」
妻に「ヘソクリは正確にはいくらありましたか? 紙幣は?」

・その理由 ⇒ 夫が指紋の採取に応じれば犯人では無い。そうすると、ベビーシッターAか、容疑者Bが犯人である可能性が大きい。妻から警察に電話をしているので、盗んだ犯人では無いだろうが、ほんとに盗まれた金額が50万円なのか?を明らかにすることで、真の犯人との共犯もあり得るかも?

そして、事実であることと、推測されることの整理が出来るトレーニングです。

 

本日の営業道場での学び:「情報収集」が営業の始まりです。
お客様の情報・ニーズ・ウオンツ等をしっかりと収集して、ご要望に応じた提案を
行うことが受注・契約への早道です。
 「インプット(収集)無くして、アウトプット(提案)無しです」


そして、3つの「きく」の実践です。

 ✿「聞く」:お客様のお話を「耳」でしっかりキャッチしましょう!
 ✿「聴く」:お客様の情報を「耳と目と心」でしっかり収集しましょう!
 ✿「訊く」:お客様のニーズ・ウオンツ等を「質問」で確認収集しましょう!

★次回の営業道場は、10月9日(金) 19:00~21:00です。
★場所は、新京都センタービル 3階 会議室です。
★内容は、33本ノックより

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